神話には登場しない歴史の新しい星座です。17世紀のポーランドの天文学者、ヨハンネス・ヘヴェリウスによって。1690年にギリシャ神話に沿って作られた星座だとされています。北側の犬をアステリオン、南側の犬をカラといいます。うしかい座は一説には、「熊の番人」とも呼ばれ、アルカディア王の娘カリストと大神ゼウスの間に生まれた、アルカスの姿だとも言われています。りょうけん座がおおぐま座を追うような姿なのはそのせいかもしれません。この牛飼いは森のニンフ(妖精)カリストの息子、アルカスということでした。さらにおおぐまは、ゼウスの后ヘラによっておおぐまに変身させられてしまったカリスト本人の姿です。さて、アルカスはこのおおぐまを自分の母親とも知らず殺そうとしています。吠え立てるりょうけん。まさにヘヴェリウスはこの情景を夜空にあてはめようとしたのでしょう。また、りょうけん座の3等星の名前はラテン語で、コル・カロリ(チャールズの心臓)という名前が付けられていますが、これは比較的新しいもので約250年くらい前に名付けられました。一般的には「チャールズ二世の即位の前夜、特に輝いたこの星に、天文学者ハレーがこの名を付けたものである。」と、ハレー彗星で有名なハレーが命名したというような意味のことが記されていますが、これはその当時4歳であった彗星発見者として有名なエドマンド・ハレーが命名したはずはなく、古い文献によると、「当時の王室天文官ハレーが1725年にコル・カロリとして命名したもので、侍医チャールズ・スカーバラが、その星が1660年5月30日、王のロンドン帰還の前夜とくに明るく輝いたと語って提案したことによってなされたものである」と記されています。